「官僚だなんて、すごーい!法案作ってる人に初めて会った!」と浮かれたいたのも束の間。彼は鬱という持病がありました。それでも、あなたは結婚しますか?

行きつけの立ち飲み屋で官僚のご主人と出会った田口の友達Aちゃん。何よりお酒が大好きで、結婚した今でも仕事帰りに一人で飲みに行っています。だから「出会いがない!」って悩んでいる独身の女の子がいると、「一人で飲みに行けばいいのに」と思うのだとか。

確かに今、一人で飲みに行く女性が増えていて、実際にそこで出会って結婚するパターンを本当によく聞きます。私も30歳で一人飲みデビューをし、そのBarのオーナーは私の親友と結婚しました!やっぱりBarには、それなりに出会いがあると言えますが、相手探しの為に行くのは効率が悪いので、お勧めしません。Barで出会って結婚するような方々は、たまたま出会ったというより、しょっちゅう飲みに行っているのです。試しに2・3度飲みに行ったところで出会いは期待できませんよ。ですから、これはお酒が好きで、一人飲みもできるという女性にだけ与えられた特権だと思います。

Aちゃんは、官僚の旦那様と1年の付き合いを経てゴールイン。彼女の部屋の更新と、官僚彼が独身寮を出る時期が重なり、「結婚したら、家族用の官舎に入れてお互いに経済的」ということもあって結婚の話が出たそうです。

また当時、世間で「婚活」という言葉が流行りだした時期で、ちょうどテレビで独身女性の特集番組を観たばかりだったというAちゃん。彼氏の些細な欠点を気にして結婚に踏み切らなかったばかりに、そのまま40歳になってしまい後悔していると語っていた女性の話が、どうしてもどうしても頭の中から離れず、とにかく「小さなことは気にせず、結婚しちゃおう!彼といると楽しいという気持ちに正直に生きよう」と思ったのだとか。

もう1つ、「同棲は絶対に嫌だった」ともおっしゃっていました。「男性と一緒に住むなら、絶対に籍を入れなさい」と高校時代に恩師が言っていたのを覚えていて。当時はなぜ同棲がいけないのかわかりませんでしたが、とにかく入籍にはこだわったそうです。

しかし、一緒に生活を始めたらぶつかることだらけ。旦那様は鬱を患っているので、理解できない行動もしばしば。たとえば突然、叫んで家を飛び出していくとか。また病気が発症すると、仕事を休職することも。最初は官僚で安定していると思った時期もあったようですが、蓋を開ければ誰よりも不安定で、彼がいつ働けなくなるかわからないという危機感もあり、ご自身も一生働くつもりだそうです。

私はAちゃんと一緒にオペラを観た帰りに、ご主人と合流して食事をしましたが、「鬱なのに、こんなに明るいの??」と驚くほど、よくしゃべる楽しい方でした。でもやはり、鬱状態のこともあるわけですが「うちの旦那は鬱だから、大変なの。アハハ(笑)」と一般的には苦労と思われるであろうことを、持ち前の明るさで吹き飛ばしてくれる底抜けの明るさと、その陰で夫に献身的に尽くすAちゃんに、どれだけご主人は救われているだろう・・・と傍から見ていていつも感じさせられる程、本当に理想的なご夫婦です。

またご主人はお金に非常に細かい方で、Aちゃんが大好きな映画や演劇などの舞台鑑賞などは「お金をかけたくない」という理由で行きたがらないくせに、無料券があると付き合ってくれるらしく「もう、本当にケチなの」と、普通なら愚痴になるようなことでも、彼女の口から発せられると、なんだか楽しそうに聞こえるから不思議です。そして、「私がお金の管理が大の苦手なので、ちょうどいいんです」というポジティブ思考。

女子力を磨くことより、お酒を飲むことがとにかく大好きなAちゃんですが、どんなことでも笑いに変えてしまう、その大らかさこそが、男性の心を掴んで離さないのだと思います。

今、元気な男性でも、いつ鬱病になるかわかりません。どんな時でも愛情を注ぎ続けることが夫婦なのだと身をもって教えてくれる素敵な奥様でした。