「色男、金と力はなかりけり」

私が物心ついた時から、母親に言われ続けてきた言葉です。
母親が、父親を実家に連れて行ったところ
祖母に一言、上記の言葉を言われたのだとか(笑)

親から言われ続けてきた言葉というのは
意外にも子供の心の中に深く根付いているもので
大人になるまでは、それが物事の判断基準だったりします。

ちなみに母が私に繰り返したのは

「いい学校(偏差値の高い大学)に進学すれば、そこでいい人(世間的なエリート?)に出会って結婚できるから
とにかく今は『勉強』をしなさい」ということでした。

これに対して、私は中学時代の反抗期に、疑問を抱き
「フランス語を勉強できる都会の高校に進学したい」等と言いだし
親や担任の先生を困られたりしていたんですけどね(笑)

この仕事をして感じるのは、
理想的な親に育てられた子供は幸せなのかということです。

たとえば美人で、優しくて、料理上手で、理想的な母親に育てられた男性は
同じものを、自分の妻にも求めるものなので
普通レベルの妻の怠慢にも、イラっとして、喧嘩が絶えない夫婦の話はよく聞きます。

高学歴、高収入で、世間的に立派で家族思いの父親に育てられた女性は
自分のレベルとは関係なく、同じものを男性に求めますが
父親以上に自分を愛してくれる男なんて、世の中に存在するのでしょうか?

一方で、理想的ではない親に育てられると
お相手に求めるものが少なく、許容範囲が広い為
身の丈に合った婚活ができますし、結婚後もお相手に多くのことを求めない為
相手への不満を抱かず、いつまでも仲のいい夫婦でいられることもあります。

話は私の大学時代に戻りますが、高卒の母親に育てられた私は
「勉強して、いい大学に行けば、女は幸せになれる」と刷り込まれていましたが
(大学時代には、既にそれは違うとわかっていたけれど)
大卒の母親の下で育ってきた女友達は
「女も仕事を持たないとダメ。結婚しても働き続ける。そうでなければ夫に従う人生しか選べない」と
子供の頃から、「男性に頼らない」「仕事をする」と教えられていたことを知り
学歴というのは、単なる経歴ではなく、
時代を読み取る力だったり、先を見通す能力なのだと強く感じました。

結局、私は母親よりも、高校時代の恩師たち(主に女性の先生方)の影響を強く受け
「経済的に男性を頼ることは、自由を失う」と考えるようになりましたが
「仕事を続ける」ように、母親に言われ続けた女友達は専業主婦になったので
親の言葉通りの人生を歩んでおらず、
殆どの方が、親の影響を受けながらも、
自分にとって幸せな生き方というのにたどり着くのものでもあります、

ですから今、婚活をしている方々は
親の影響を受けた部分と、そこから自分はどう自立して、今に至っているのか
今迄の自分の生き様を振り返ることで、本当に求めているものが見えてくるかもしれませんよ。

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